「きもの、大好き! 楽しくなった私の毎日」平野恵理子

きもの、大好き! (ちくま文庫)

きもの、大好き! (ちくま文庫)

わたしと同年代の同僚が入社したときに、社内報のインタビューで「家に帰ると和服に着替えます。うちのカミさんも、家では和服です。」と言ったのにすごく驚いたのだが、50代の先輩が「私の父も、仕事から帰ると和服になっていた。つい最近まで、日本のおうちはどこもそうだったんじゃないかしら」と言ってさらに驚いた。
そういえば、小津安二郎の映画でも、家に帰って来たお父さんがぼろぼろとYシャツやズボンを脱いで、浴衣みたいな和服をさらっと着て胡坐をかいたりする。女の人も、寝間着は浴衣のシーンが多い。
いつから、日本人の室内着は和服じゃなくなっちゃったんだろう。
最近、ポリエステルの安い着物と名古屋帯を買った。本を見ながらの独学だけど、自分で着られるように練習中。着られるようになったら、次は綿の着物を買うんだ。
平野さんみたいに、普段おうちでは半幅帯を貝の口で気楽に着て、家族の誕生日には名古屋帯をおしゃれに結んで外でお食事をして、ときどき友達と新しい着物を見せあって、という生活をしたい。