「きもの、着ようよ!」平野恵理子

きもの、着ようよ! (ちくま文庫)

きもの、着ようよ! (ちくま文庫)

いきなり着物にめざめてしまい、「七緒」だの「KIMONO姫」だの「美しいきもの」だのの着物雑誌を買ってはうっとり眺める日々。
でありながら、「塩瀬」だの「縮」だの、「博多帯」だの「名古屋帯」だの、いやそもそも「下前」「上前」がどっちかさえも分からない、というずぶの素人。着物について書かれたばさばさと大きい実用書は大量に出回っているけれど、いまいち読む気がしないでいた。
本書は、手頃な文庫本で、さりながら「塩瀬」「縮」あたりはもちろん、各素材の着物の楽しみ方から揃え方まで、ひとことずつ添えられていて、着物にはまり始めたころにさっと目を通すには、じつに最適でありました。
私は普段着から始めたいので、木綿と名古屋帯、季節的に単衣や浴衣から揃えて、秋にはウールを1着、あと色無地も持っておこうかなあ、とワードローブを考えるきっかけになったのも、とてもありがたい収穫。