「びっくり妊娠 なんとか出産」細川貂々

びっくり妊娠 なんとか出産

びっくり妊娠 なんとか出産

ツレがうつになりまして」で、ご主人の率直な鬱闘病を描いた貂々さん、妊娠、出産したそうで。
めずらしく、逆子で帝王切開の妊娠出産体験記。
最近は「助産婦さんを呼んで自宅出産」なんていうのもはやっている中、「大学病院で帝王切開」というのは、かえって新鮮で、勉強になりました。

なによりも、ツレさんの、

「ボク、うつ病になった時、自殺未遂したでしょ?
あの頃は たとえ病気のせいだとしても 毎日死ぬことばかり 考えてた
毎日 死にたいって 思っていた自分は 生き残った上に
新しい生命を さずかっちゃった
ボクはあの時 自分は一度 死んで 生まれ変わったって 思ってるんだ
だから コドモが生まれてくるのが 待ち遠しいし
元気に 生きていたいって すごく思う」

という言葉が、この夫婦ならでは。

本書も「ツレがうつになりまして」同様、妊娠出産にともなう率直な不安やいらだちを描いて、リアルな感覚が、逆に感動的でした。