『ペコロスの母に会いに行く』(岡野雄一)

ペコロスの母に会いに行く

ペコロスの母に会いに行く

まんがってすごいなあ、すごいなあ、と感動しながら読む。縦横無尽に時空間を駆け巡り、認知症も明るくあたたかく描き、そしてしばしば胸をえぐる表現がさりげなく仕込まれる。文字でこの表現は難しいのではないかと思う。最後の「背中の児」は秀逸だ。わたしの父の実家は熊本なのだが、長崎弁と共通するところもあって、なんとなく懐かしかった。