『月とにほんご』(井上純一・監修 矢沢真人)

月とにほんご 中国嫁日本語学校日記

月とにほんご 中国嫁日本語学校日記

日本人の知らない日本語』よりも嫌みがなく、とても勉強になったなあ、という気がするのはなぜだろう。たぶん、監修の矢沢先生の誠実さと、月さんの無邪気さによるんじゃなかろうかと思う。
日本語に関する質問に対して「端的に答えるのは学問的にはあまりヨロシクないのですよ」「まるで唯一絶対の答えがあるみたいに思われるでしょ〜、よくないですね〜」という矢沢先生の姿勢には、非常に好感を覚える。「この日本語が絶対に正しい」という姿勢で外国人に日本語を教える、という態度は、なにか、植民地主義的で気持ち悪い。たぶん、英語も似たようなもんなんだろうな。