『最後の恋 つまり自分史上最高の恋』

最後の恋―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)

最後の恋―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)

5月に、学会のため山形出張をした際に買った本です。開くと山形のにおいがします。
一人で出張だったので、ホテルの前の本屋でこの本と、上の『がらくた』(江國香織)を買い、5月ながら相当寒かったので、ショールとマフラーを一枚ずつ買い、パスタ屋でピザとサラダとグラスワインを2杯頼み、本書を読みながら「おひとりさま」したのでした。
すっかりワインが回っていい気持ちでホテルに戻り、大浴場に向かう途中で、知っている先生にばったり会いました。「nikkouさん、いつ来たの!?」「朝から山形入りですよ。5時まで営業回りして、今ひとりでご飯食べて、明日学会に出ます」「えー、悪いことしちゃったなあ」「?」「同じホテルに泊まっているってしっていたら、おひとりさまさせなかったのに。山形のうまいもん、おごりましたよ」「! それ早く言ってよ!」なんて会話をしたのでした。

本書の「ヒトリシズカ」(谷村志穂)に出てくる「モエレ沼公園」には、その数ヵ月後、上司と北海道出張に行ったついでに寄りました。飛行機が出るまで時間があったので、自転車を借りて、モエレ沼公園を一周。なんだか必死に時間つぶしをしていたような気がする。
ふりかえると、今年はなんだか、えらい出張が多かった。……本の内容より、本の周辺の思い出のほうが印象深い。