『中学生からの哲学「超」入門―自分の意志を持つということ 』竹田青嗣

本書の最後のほうに、「ガウェインの結婚」という説話が出てくる。本書のサブタイトル「自分の意志を持つということ」とも関連するエピソードなんだけれど、これがnikkouにはよくわからないのだ。この話だと、「花嫁」の二つめの願いは「自分の意志を持つこと」ではなく、「人を説得して自分の意志を通すこと」ではなかろうか。「持つこと」だけであれば、べつに、ガウェインが願いを聞きとどけてくれなくったって、「こうしたい」と思い続けているだけでオッケーなんじゃないの? そしてもうひとつ。一つめの願いをかなえてしまったら、「花嫁」の反論が全部ひっくりかえっちゃうんじゃないの? つまり「若くて美しいがゆえに、知恵が浅くて、浮気の心配があって、しかも生まれや身分に価値がある妻」ということになっちゃうじゃないですか。わからんなあ。