「ポトスライムの舟」津村記久子

ポトスライムの舟

ポトスライムの舟

太宰賞作品「君は永遠にそいつらより若い」を読んだときは、「どうかなあ、ずるずるしていて、しまりがなくて、いまいち面白くないなあ」と思ったせいで、その後、食指が動かなかったんだけど、芥川賞受賞を機に、あらためて本書を読んでみる。
面白かった。
すごく、力を感じる。パワーというか、エネルギーというか。そういう意味の「力」。負けないぞ、負けないぞ、負けているけど負けないぞ、みたいな。この作家が好きになりました。この先も、どんどん書き続けてほしい。今の時代を反映する一人になるだろうという気がする。