『うた恋い。和歌撰 恋のうた。』(渡辺泰明著 杉田圭画)

うた恋い。和歌撰 恋いのうた。

うた恋い。和歌撰 恋いのうた。

このシリーズはとても好きだ。会社で、渡辺泰明先生のこのシリーズはとてもいい、という話をすると、渡辺先生って、野田秀樹と演劇やってたんだよ」と編集長からコネタをもらう。そうかー、言われてみれば、和歌の解釈がドラマチックな演出だよなー。

とくに感動したのは、最後の「とはずがたり」のマンガで、「とはずがたり」って、気持ち悪い、といったら言葉がわるいが、なんか、へんな話だと思っていたのだが、とてもリアルで切ない話として解釈されていた(杉田圭のマンガもよく表現している)。「とはずがたり」の一般向けの解説書ってあまりないんだよね。日下力先生の「中世尼僧 愛の果てに」という本を積ん読しているが、渡辺先生も、「とはずがたり」で一冊お書きにならないものか、と思う。