『民主主義という不思議な仕組み』佐々木毅

民主主義という不思議な仕組み (ちくまプリマー新書)

民主主義という不思議な仕組み (ちくまプリマー新書)

今年のジャスミン革命や、ハングル教室で教わった光州事件など、世界が民主主義を目指そうとしている、という歴史的事実に「?」を感じたことから手に取った一冊。
私が生まれたときから日本は民主主義で、だから民主主義は空気のように当然なものだった。
以前、内村鑑三の読書会で、「キリスト教は民主主義国家でなければならない」という発言に対して、ある学生さんが「でも、多数決と、キリスト教の倫理は時々対立しますよね」と反論し、自分の中でちょっとひっかかっていたのでした。

本書を読んで、ようやく頭が整理される。
まず、「民主主義」という考え方と、「民主制」という政治のシステムは別の問題だということ。
そして、民主制がどうしても抱えてしまう多数決の問題の考え方。

自身の問題としては、さらに一歩踏み込んで、そこに、自分のキリスト教信仰をどうからめていくか、ということが、これからの課題。