『カミュ『よそもの』きみの友だち』野崎歓

カミュ『よそもの』きみの友だち (理想の教室)

カミュ『よそもの』きみの友だち (理想の教室)

『異邦人』を『よそもの』と訳し変えて、読解した本。
ポイントを絞ってあって、読みやすい。特に面白かったのは、「見ることにかけては、彼(ムルソー)は自信をもっている。」という指摘。それだから、司祭がムルソーを「盲目」と決め付けたときに激昂したのだ、と。
もう、その観点一つだけで、この小説はぜーんぶ読み解けてしまうのではないか、という気がしたくらい。