『赤ちゃん教育』野崎歓

赤ちゃん教育 (講談社文庫 の 14-1)

赤ちゃん教育 (講談社文庫 の 14-1)

歌人佐藤真由美のエッセイに野崎先生の『赤ちゃん教育』が取り上げられていた。野崎先生、赤ちゃんがいるんだー、とさっそくアマゾンで検索してみる。なんと絶版。結局本書も古本で買った。
学生時代、トウーサンのおされーな装丁のシリーズが流行って、それで訳者の野崎先生もおされーな仏文学者のイメージだった。赤ちゃんがいるイメージなんて皆無。興味半分で読んだんだけど、とっても面白かった。ちいさな男の子のいる家庭の楽しさと、父の愛がむんむん伝わってくる。
あとがきで、「原稿が活字になるころには幼児のふるまいや言葉遣いが変わってしまうという事態が多々あった」とあるように、子どもの成長は予想以上に早い。写真も大事だけど、時折文章で残しておくのも大事なんだろうな、と思った。